・・・ 階段 ・・・

バスを待つふりをして本当はあなたが来るのを待っていたの。私を見て話しかけてくれるのを。
話しかけてくれれば普通に話せると思った。前の様に戻れると思った。
ふと見ると携帯電話を片手にした彼が私の後ろを通り過ぎた。
「携帯で話してて気付かなかったよ」って「フリ」の彼。
彼女よりも誰よりもあなただけをずっと見て来た私なんだからそんな演技すぐ見抜けるよ。
そして彼にそんな事をさせてる自分が悲しかったよ。だからすぐ階段を駆け降りた。
彼の方を見たら彼は向い側の階段を降りながら私がいた階段の上の方を見てた。
そんな・・・、階段で振り返るくらいなら話しかけてよ。
階段の途中でわざわざ振り返って見ないでよ・・・。